ドクターコラム

2023.09.08更新

今回はPMS治療に使う漢方薬についてざっと述べます。これはPMSの患者さんに使ってもらったら劇的に効いてとても喜んでもらったぞという私の個人的な処方経験を含みますし、相変わらずこのコラム、長すぎて読む気がしないというスタッフの不評もあり、あくまでもざっとです。ご覧くださっている先生方もいらっしゃるようですがお手柔らかに(笑)。

当院では婦人科3大処方と言われる、当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸を基本にしています。当帰芍薬散は冷え、肩こりなどの方の血流を整えるのでPMSでも第一選択ですが、PMSはイライラ、落ち込みなどの精神症状がある方も多いですので加味逍遥散から始めることが多いかもしれません。精神症状がメインでない方は桂枝茯苓丸もいいでしょう。
これら3大処方で今一つの方は次のステップです。生理痛もある方には温経湯、桃核承気湯、不眠がつらかったら抑肝散、加味逍遥散で精神症状のコントロールが不十分だったら抑肝散加陳皮半夏、むくみが強い方には五苓散、喉のつかえがあれば半夏厚朴湯等々、手はたくさんあります。患者さんと一緒にオーダーメイド的に見つけていきます。全て保険適応です。
漢方薬は、食前に飲むのが効果的です。
次回、もう少し、PMSの治療について。
根本産婦人科医院 院長 根本 将之

投稿者: 医療法人社団凌雲会

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