ドクターコラム<New 性感染症の検査についてお知らせ>

性感染症について

-若い女性に急激に広がっています。自分だけは大丈夫だと思わないで!-

あなたは性病にかかるような方ではないでしょう。またあなたの彼もそのような方ではないでしょう。でも彼の前の彼女はどうでしょう?その彼女の前の彼はどうでしょう?性感染症は人から人へ感染していきます。まずは現時点でご自身に感染が及んでいないかのチェックを受けて下さい。

性感染症(STD:Sexually Transmitted Diseases)は、性行為により感染する病気のことです。特に女性の場合、症状を感じにくいものが多く、感染に気づかないでいると知らない間に体がむしばまれていきます。

以前このコラムで子宮頸がんの原因となるHPVについて、早くワクチンを接種して頂きたいと述べました。今日は、このところ大変に頻度が高くなっている代表的なSTD、クラミジアについて考えていきましょう。

□クラミジア
感染したまま放置すると、クラミジアが体の奥へと進んでお腹の中に様々な炎症を引き起こします。具体的には、卵管炎や卵巣炎、骨盤腹膜炎、さらには肝周囲炎(Fitz-Hugh-Curtis症候群といいます)を発症し、まずは生理痛、腹痛、発熱の原因となります。

卵管炎をおこすと、卵管内が癒着して卵胞をうまく取り込めず、不妊症、子宮外妊娠の原因になりますし、クラミジアに感染したまま出産すると、赤ちゃんも感染し赤ちゃんに肺炎、結膜炎などの症状が出ることがあります。
卵巣炎は排卵痛の原因となりますし、さらに感染を放置し進みますと、骨盤腹膜炎、肝周囲炎という大変な腹痛の原因になります。肝臓は子宮・卵巣よりもかなり高い位置にありますが、クラミジアの感染はお腹の上にまで及ぶ強いもので、急激な上腹部痛の原因が実はクラミジアによる強固な癒着が肝臓まで及んでいたためであった、ということは私たちがよく経験することです。

HPV,クラミジアのほかにも、淋菌、HBV(B型肝炎ウイルス)、HCV(C型肝炎ウイルス)などなど、あなたの健康、今後の人生に大きな支障をきたす可能性のあるSTDがあります。感染初期にはほとんど症状が出ないため、感染の有無は検査をしない限り分かりません。検査は簡単な血液検査とおりもの検査だけで短時間で済み、痛みを伴うものではありません。ぜひ検査を受けて下さい。感染を放置してその後の人生で大変な苦しみを背負うことになってしまった患者さんをたくさん見てきた私たちからのお願いです。

当院では、上記の内容をセットにした検査(8640円税込)を受けていただくことが可能です。
気になることがある方やご心配の方、安心を得たい方、是非ご自身の健康のためにご利用ください。

 

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